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デザイン探訪in台湾 その2

(その1はコチラ

こんにちは。神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。

広場一面に並んだ黒いボックス。

昨年の夏、台湾を訪れた私は不思議な光景に出合った。

台北市内にある、かつて煙草工場だった広大な敷地を利用して建設された文化総合施設、
『松山文創園区』でのことだ。

園内にある大型複合書店『誠品生活』を目指していると、

広場一面に並んだ電話ボックスほどの黒い箱に遭遇したのだった。

夕暮れということもあり、それは一瞬、夢の中のようにも見えた。

大きさは、電話ボックスくらい。
何かのアートイベントだろうか。それにしては人気がない。

ボックスに近づいてみると、左右の壁はなく
代わりに黒いのれんのような布がかかっている。

中を覗くと、座るための台とヘッドフォンが設置されている。
どうやら内壁に表記された、2桁の数字が示す年代ごとの流行歌を聴けるらしい。

1930年代のボックスに入ってみる。
ヘッドフォンから流れているのは、重々しい曲調に男性の歌声。
軍歌か革命歌だろうか。

次は90年代へ。
一転して、底抜けに明るいポップス調の曲だ。

唐突に出会ったユニークな体験に得をしたような、愉快な気持ちになった。
大がかりな展示の割に人が少ないのも、のんきな雰囲気でいい。

そして今回の旅のお目当て『誠品生活』に向かう。誠品生活は『アジアで最も優れた書店』に選ばれ、

あの蔦谷書店も参考した台湾を代表する大型書店チェーンだ。
書籍だけでなく、館内には服飾雑貨、カフェなど様々なお店が入っている。

最近、雑誌の台湾特集やガイドブックでは“MIT”(メイド イン タイワン)というキーワードを頻繁に目にするようになった。
“MIT”とは台湾独自の文化や感性を表現し、品質にこだわった台湾製のグッズを指す。
『誠品生活』2階にはその“MIT”にこだわった雑貨を集めたフロアがあるというので、どんなアイテムがあるのか楽しみにやってきた。

文房具にコスメ、コーヒーやお菓子などいろいろなコーナーあって目移りする。
台湾の若手デザイナーの商品が中心とあって、伝統的・民族的というよりは、手に取りたくなるおしゃれなデザインが多い。

『誠品生活』の商品に限らず、意外なことにパッケージの多くに漢字が使われている。
街中で目にするPOP体の漢字のような野暮ったさはない。
アルファベットとは違う有機的な柔らかさ、洗練された独特の魅力が漢字にあることは、今回の一番の発見だった。

『誠品生活』は駅ナカにもある

色使いがかわいい駅貼りポスター

お茶畑で有名な猫空(マオコン)で見つけたナイス鉄柵

そして今年の秋『誠品書店』の日本1号店が、日本橋『COREDO室町』にオープンするそうなので、ぜひ、訪れてみてはいかがでしょうか。